但馬久谷の菖蒲綱引き
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菖蒲の香りに包まれて
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 | たくさんの子ども組
| 端午の節句行事として、6月5日に行われる菖蒲綱引き。生の菖蒲やよもぎ、すすきを編みこんだ綱をおとな組と子ども組に分かれて引き合い、年占いに加えて地区の発展を祈って行われます。「エートー、エートー」のかけ声をかけながら7回引き合います。7回目の勝負を納め綱と呼び、この勝負でおとな組が勝つと、その年は豊作になるといわれています。この行事は、江戸時代から日本海沿岸に伝わる綱引き行事の形態をよく伝えられていることから、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
綱は前日に各家庭に上げられた菖蒲、よもぎ、すすきを6月5日の午後に子どもたちが集め、それを保存会の人たちが編みます。組み方は、「石場つき唄」に合わせて、菖蒲、よもぎ、すすき、藁(わら)それぞれをより合わせて3本の綱を作ります。さらに、この3本の綱を跳び交いながら一本の綱にします。これを繰り返して、長さ20m、直径30cmの綱を2本作ります。最後に2本の綱をつなぎ合わせて、長さ40mの綱にします。
◆と き 毎年6月5日午後8時~
◆ところ 新温泉町久谷地区
久谷菖蒲綱保存会(昭和53年6月2日結成) |
 おとな組は一生懸命!
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 かわいい子どもたちも参加します
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 唄は七つ唄います
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昭和54年 3月 3日 町無形文化財指定
昭和63年 3月22日 兵庫県県重要無形民俗文化財指定
平成 元年 3月20日 文部省重要無形民俗文化財指定
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 | 菖蒲綱保存会の田植え
| 久谷菖蒲綱保存会による田植え
近年ワラを収穫する農家が減少したため、ワラの確保が難しくなってきました。そこで、自分たちでそのワラを確保しようと地区民総出で田植えを行っています。地区に残る昔ながらの格子状の「田植え定規」を使って、約0.5ヘクタールの水田にモチ米の苗を植えて、この稲を10月には収穫し、稲木で干した後、次年度の菖蒲綱引き用のワラとして用います。 |
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