新温泉町
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楞厳寺の文化財(絵画)

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  楞厳寺の文化財(絵画)

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絹本苦色南禅師像
絹本苦色南禅師像
絹本苦色南禅師像

 楞厳禅寺開山南溟禅師〔南溟昌運・嘉暦3年(1328)京都で誕生、應永19年(1412)85才の老齢で入滅〕の晩年の姿を写した頂相で上部に「鼻下安口 眼上横眉 脚跟下事 能有誰知 前永興南溟斐 自賛」の墨書があります。鉄線描の鋭い筆致を示す半身叉手の図容で、鋭い眼光、真一文字に結んだ口元に厳しい気骨を伺うことが出来る應永初年の優品の1つです。禅師は、夢窓国師の高弟普明国師(春屋妙葩)の弟子で、廷文元年(1356)29才の時真の修業を求めて浜坂に来住し、宗教・自然・社会の各風土を考察の上延文5年(1360)楞厳禅寺を創建し、時の武将山名時熈の篤い帰依を受け但・因地方の禅宗興隆に尽力した功績は大きい。嘉慶元年(1387)楞厳禅寺2世太初長老に後事を託し、岩国永輿寺に入山後、南禅寺の竜華院に隠棲した。今も楞厳禅寺に伝わる自筆の常楽院院訓條々にもうかがうことができるこの地方で忘れえぬ峻厳高潔な禅僧です。

昭和38年4月19日 県指定文化財・絵画・楞厳禅寺・新温泉町田井

絹本著色夢窓国師像
絹本著色夢窓国師像
絹本著色夢窓国師像

 天龍寺開山夢窓国師〔夢窓疎石・建治元年(1275)伊勢で誕生、観應2年(1351)77才 で入滅〕は俗姪、普明国師(春屋妙葩)の師 であるから南溟禅師の2代の祖に当り、楞厳、禅寺にこの画像があることは意義があります。本 画像は曲彔に半跏の姿で坐り、右手に警策、左手を膝上に置く像容で顔はやや老令に描かれています。構図上からは、自賛のある相国寺の頂相に近く高僧の風貌を活写している。図上の賛は春屋妙葩の墨筆と伝えるが、五山文学最秀の詩僧春屋がその師疎石の頂相に賛文したことは特筆すべきことであり、注目すべき文化財です。夢窓国師は、宋僧一山一寧や仏国国師に参禅して中国の禅を日本化し、後醍醐天皇の篤い帰依や足利尊氏の招請を入れて諸山に歴住している。門下に逸材が極めて多く、五山僧として高名な禅僧も多い。本画像は、夢窓国師の33回忌に当る弘和3年(1383)にその法要のため新調したものと推定されている。秀作で重要な文化財です。

昭和38年4月19日 県指定文化財・絵画・楞厳禅寺・新温泉町田井

絹本著色仏国国師像
絹本著色仏国国師像
絹本著色仏国国師像

 鎌倉時代の禅僧で夢窓図師の師にあたる仏団国師〔高峰顕日・後嵯峨天皇の皇子として仁治2年(1241)誕生、正和5年(1316)76才で入滅〕は、元僧無学祖元や聖一国師に参禅し、禅界の傑僧です。楞厳禅寺開山南溟禅師には3代の祖にあたる。
本画像は、半身叉手の図容で妙智溢れる壮年禅僧の風貌に描かれ、一徹な人柄を見る思いがする。図の上部に「仏国国師慈像 仏国乾坤掌握中 豈将条路為人通 毘慮頂上樋塗毒 那箇師僧耳不聾 孫末梵芳拝讃」の墨書がある。玉畹梵芳は五山僧として著名であり、南溟禅師とは同門に当り、その縁でこのすぐれた賛文を書いたものであろう。この頂相は仏国国師の百回忌に当る應永22年(1415)に作られたと推定されます。今楞厳禅寺に開山南溟禅師の祖である仏国・夢窓・普明の各国師の頂相が所蔵されているが、室町期に浜坂を中心として但・因地方の禅風が確立していたことが証明され、特筆大書すべきことです。

昭和38年4月19日 県指定文化財・絵画・楞厳禅寺・新温泉町田井

絹本著色山名時熈像
絹本著色山名時熈像
絹本著色山名時熈像

 時熈〔貞治6年(1367)より永亨7年(1435)69才で入滅〕は、戦国守護大名山名氏3代目で應仁の乱に活躍した宗全の父で、室町幕府の4職の1つの侍所職に任じられました。学問を好み、仏教を篤く敬い、晩年に出家して巨川常熈と法号した。南溟禅師に帰依し、楞厳禅寺の整備繁栄に尽しました。
 本画像は、扇を持つ法体姿で図上に「丹青用盡絵虚空 赤肉団頭万化中卻咲文殊多転智楞巌曾上選圓通楞厳寺太初長老晝予寿像以求拙賛輒筆四句偈付之正長元年戊申重陽前一日巨川常熈」の自賛があり、62才の寿像であす。楞厳禅寺2世で南溟禅師の嗣法である太初周廓長老のもとめで賛文を書き、彼が詩歌に深い造詣をもっていたことが知られています。鉄線描による簡略な着衣の表現と柔らかい細線を駆使して面貌を描き、戦乱の厳しい世を生き抜いた武将の逞しい堂々たる体駆、風格が港み出ていて、正長元年(1428)当時の肖像画では、最も注目すべき優作の1つと認められています。

昭和38年4月19日 県指定文化財・絵画・楞厳禅寺・新温泉町田井

不動明王
不動明王
不動明王

この不動明王画像は、縦88㌢、横39㌢の絹地に不動三尊像が描かれています。作者は不明であるが室町時代末から江戸時代初め頃の作と思われます。

昭和58年4月1日 町指定文化財・絵画・楞厳寺・新温泉町田井

絹本著色北野天神像
絹本著色北野天神像
絹本著色北野天神像

 寺伝によれば永徳元年(1381年)楞厳禅寺開祖南溟昌運病に伏す。或る時夢の告げにより北野天神を勧誘した。
 以来、同寺の鎮守として祭られています。的確な描写力が高く評価されています。

昭和57年5月1日 町指定文化財・絵画・楞厳禅寺・新温泉町田井

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