35・お茗荷さん
竹田の氏神さまは面沼(めぬま)神社といいます。
その境内のいっかくに三メートル四方の小さな池があって、
その中ほどに一メートル四方の水のない所に、みょうがが生えている場所があります。
毎年、旧正月七日の朝、神主さんが前夜から神様に祈祷して、
午前二時ごろより冬の寒さもいとわず水どりをし身を清めます。
さらにど祈祷をつづけますと、夜明け前、おみょうががお立ちになります。
おみょうがの数はたいてい三本ぐらいです。
その時には、大ぜいの村の人や、また遠方からおみょがをおがみにくる人で賑わったそうです。
※参考文献
喜尚晃子 「但馬・温泉町の民話と伝説」1984年より |
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