扇ノ山でニホンイヌワシのひなが誕生しました
5月7日、国の天然記念物であるニホンイヌワシのひなが扇ノ山で確認されました。
ひなの体長はおよそ40センチ、岩場にある巣の中ですくすくと成育しており、母鳥が餌を持って帰ると元気に鳴き声を上げていました。
ニホンイヌワシのつがいは県内で2ペア確認されており、扇ノ山のつがいはその一つ。この巣でのひなの確認は実に23年ぶりとのこと。
無事に成長すれば、6月上旬には空を舞う幼鳥の姿が見られそうです。
 ニホンイヌワシのひな 令和4年5月7日撮影
|
 ニホンイヌワシ 撮影:三谷康則氏
|
イヌワシ
イヌワシは1965年に国の天然記念物に指定されました。
近年では環境破壊により個体数が減少し、全国での生息数は400~500羽と推定されており、絶滅危惧のカテゴリーはIB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)とされています。
イヌワシは日本の山岳地帯における生態系の頂点に君臨する大型猛禽類です。
体長はオスで約80cm、メスはさらに大きな約90cmで、翼を広げた全長は約170~210cmにもなります。
全身がほぼ黒褐色で、後頭部は金色、尾羽はやや灰色がかかり、尾の先端は幅広い黒色の帯が特徴です。
|