新温泉町
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対田地区で国内最長の「標石」や但馬北西部初の鏡が出土

兵庫県教育委員会は、山陰近畿自動車道「浜坂道路」建設に伴い、6月下旬から対田地区にある『対田清水谷古墳群』と『小坂谷古墳群』の発掘調査を行ってきました。その結果、国内最長の『標石』や山陰地方で初めての『L字状石杵』、但馬北西部で初めての鏡(内行花文鏡)が出土しました。

対田清水谷古墳群全景
対田清水谷古墳群全景

「対田清水谷古墳群」では、弥生時代後期から古墳時代前期(2~5世紀)に、2つの尾根を階段状に削って造られた11基の古墳が発見されました。
特に3号墳からは、栃谷や新市地区に多く見られる流紋岩を使った国内最長(長さ76㎝)の『標石(墓石の代わり)』が出土しました。墓の上に『標石』を立てる風習は、鳥取県や島根県で多く見られることから、ここに葬られた人たちもその影響を受けていたと考えられます。
また、9号墳からは、『L字状石杵』が出土しました。L字状石杵は赤い顔料などを粉末にするためのすりこぎで、九州地方から東海地方にかけて多く出土していますが、山陰地方では初めて発見されました(県内では瀬戸内海側で5例あり)。


小坂谷古墳群全景
小坂谷古墳群全景
対田地区の川向うにある「小坂谷古墳群」では、古墳時代中期~後期(5~7世紀)に造られた4基の古墳が見つかりました。
特に1号墳からは、鏡(内行花文鏡)1面、鉄刀1振、鉄鏃(鉄製の矢の先)約18本、玉78点(臼玉・ガラス小玉)が出土しました。今回の鏡の発見は、但馬北西部では初めてで(同東部では6面あり)、古墳時代の但馬北西部地域を考える上で、重要な発見となりました。

今回の調査では、弥生時代後期から古墳時代後期(2~7世紀)頃、対田地区付近に浜坂地域の有力者が治めるムラがあり、そのムラは近畿地方や山陰地方をはじめ瀬戸内海側などとも交流をしていたことが分かりました。


国内最長の『標石』(対田清水谷3号墳)
国内最長の『標石』(対田清水谷3号墳)
山陰地方で初めて出土のL字状石杵(対田清水谷9号墳)
山陰地方で初めて出土のL字状石杵(対田清水谷9号墳)
但馬北西部で初めて出土の鏡(小坂谷1号墳)
但馬北西部で初めて出土の鏡(小坂谷1号墳)

お問い合わせ
浜坂先人記念館
〒669-6702 兵庫県美方郡新温泉町浜坂
0796-82-4490    0796-82-4490    メール
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