木造阿弥陀如来立像
観音山相応峰寺は天台宗に属する寺で、寺伝によると天平9年(727)に僧行基が創立し、「九品山極楽寺」と称されました。貞観元年(859)には、清和天皇より「相応峰寺」の号と「円通殿」の額を賜り、寺号を「観音山相応峰寺」と改められたといわれています。本尊は、国の重要文化財に指定されている平安時代初期のカヤの一木造の「木造十一面観音菩薩立像」です。また、観音山相応峰寺には兵庫県指定文化財に指定されている「絹本著色両界曼荼羅図」などの文化財が所蔵されています。
木造阿弥陀如来立像は、里坊の本尊として安置されており、高さ2尺5寸(約83cm)の木造で、台座及び手と足は鎌倉期と江戸期に修復されていますが、顔や衣文等の彫刻の作風から平安時代後期(12世紀)の作と思われます。
観音山相応峰寺里坊本尊の木造阿弥陀如来立像は、新温泉町における平安仏教文化を知る数少ない仏像です。
平成18年12月27日 町指定文化財・彫刻・相応峰寺・新温泉町清富 |
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