33・着物
佐治谷から来た嫁が、新しい着物を縫ったから着て見てくれという。
見ると布を四角に縫いつぎ、まん中に穴があいている。
「これはなんだ」
と、いうと
「首を通す穴だ」
と、いう。
むろん袖もない、その穴からスポッと首を出し、あまりにも珍妙な格好に思わず苦笑すると、
「まあ、子供みたいなもんだ。新しい着物着たら、よろこんで笑うわあ」
※参考文献
喜尚晃子 「但馬・温泉町の民話と伝説」1984年より
温泉教育研究所 「温泉町郷土読本-温泉町誌-」1967年より
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