新温泉町
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こちら町長室(広報しんおんせん令和4年10月号掲載)

◆山の魅力
 新温泉町は山が8割以上占めています。
 今年、北但西部森林組合に新人職員が5名採用されました。大学卒が3名(内1名が女性)、高校卒が1名、専門学校卒が1名となっています。業務はすべて現場技術者です。
 人手不足のこの時代にどうして5人も応募があったのか。給与が高いのか確認しましたが、初任給は普通並みで、決して高いとはいえません。
 なぜか、山に惹かれる人が増えています。

◆畑ヶ平、昔は原生林
 現在、大根畑に活用されている畑ヶ平高原は、かつてはブナの原生林でした。
 戦前は木地師と呼ばれる人たちが「扇の山」山中で生活していました。今なお往時をしのぶ人たちの墓が残されています。
 昔は、奥八田地域では国有林などの森林伐採、製材所の運営、木材の出荷で、地域の雇用の場になっていました。

◆森林の経済効果
 漁業は年間の水揚げ高が約30億円超で、経済効果は3倍の約100億円と試算されています。
 また、温泉は観光を軸に年間約20万人以上の宿泊客があります。
 では町の大半を占める山はどうでしょう。
 令和3年度の森林組合の決算によると、収入(売上)は約8億4千5百万円で(香美町を含む)、その内新温泉町は森林の面積割で計算すると約3億1千万円となります。
 漁業や温泉の経済効果と比べると大きな差があります。

◆ウッドショック(NHKラジオより)
 コロナ後、木材価格が暴騰しており昨年11月と比べると約2倍になっています。また、ロシアによるウクライナ侵攻もあり、木材需要がさらにひっ迫しています。そのような状況の中、国産の木材が見直されています。
 日本はノルウェーに次いで森林面積の割合が多い国です。
 現在、日本国内の森林従事者は約6万人と言われています。ドイツは森林大国で、約120万人が森林に従事していて、人気職業に挙げられています。木材自給率は100%、日本の自給率は約40%です。

◆町の資源を活かす
 SDGsの影響もあり、プラスチックや鉄から「木材」を活用する動きが世界的に強まっています。国も森林環境税を活用した森林整備を進めていきます。
 今、町の最大の資源の一つである山を活かす時代が到来しています。


新温泉町長 西村銀三

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