約６年後を目途に鳥取に通じる高規格道路の山陰近畿自動車道「浜坂道路Ⅱ期」工事が進んでいます。完成すると鳥取市までの時間が約30分に短縮されます。高規格道路の完成で町が寂れるか、それとも活性化につながるか今がその岐路と言えます。

　鳥取市までの時間短縮によって人口増につながるような、未来に希望の持てる構想が必要です。交通網の発展に伴い、選ばれる町にしなければなりません。最近では、インターネット通信環境の改善と新型コロナの影響によってオンライン会議や自宅勤務、さらに田舎でのワーケーションなど仕事のスタイルの変化が加速しています。そして、町には温泉、海、山などすばらしい自然環境とおいしい食材に恵まれています。これまで当然のように思われてきた、新温泉町は交通の便が悪いから「人口が減る」という前提から、増えるチャンスが見えてきたと考え方を変える必要があります。

　その大きな鍵を握るのが子育て環境です。これまでから将来を担う子どもたちが増える施策の充実に取り組んできましたが、さらなる充実が必要です。その一つが浜坂認定こども園の改築と周辺整備を含めた子育て環境の未来構想です。
　
　浜坂認定こども園の予算は過去５回否決されましたが、一刻も早く解決をしなければなりません。これまでの議論では反対の主な意見に、①浸水想定区域だから、②大庭認定こども園との統合、③資金的に問題がある、④商店街に近い西側がよい、⑤今の建物を改修して使う、などがありました。

　あらためて、議会での論議を通して一致点を早期に見出し、活気ある町づくりの種をまいていきたいと思います。

新温泉町長　西村銀三