新温泉町
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こちら町長室(広報しんおんせん令和5年11月号掲載)

◆鳥取と新温泉
 高規格道路の工事が進んでいます。3月に岩美道路が開通し、令和10年度には浜坂道路Ⅱ期工事が完成予定です。
 救急車で鳥取県立中央病院まで約20分で到着すると言われています。

◆最低賃金
 さて、この10月から働く人の最低賃金が上がり、兵庫県では時給が41円引き上げられ1001円、鳥取県では46円引き上げられ900円になりました。

◆県境の課題
 県境で最低賃金の差が1割あることで、雇用環境が大きく変わります。鳥取県の方にとっては、兵庫県で働く方が、給与が増えることになります。今年3月には岩美道路3・6㌔が完成し、また令和10年には浜坂道路Ⅱ期工事7・6kmが完成予定で、完成後は鳥取と新温泉間が大幅に時間短縮が図られます。新温泉町から鳥取県で働いている人(令和2年10月の国勢調査によると523人)がいますが、働く場が新温泉町にあれば、今後は賃金の関係で鳥取県から新温泉で働く人が増えることが予想されます(令和2年10月の国勢調査によると、鳥取県の人が新温泉町で働いている人は291人)。今後は、兵庫県で働く人が増えるかもしれません。

◆事業所復活
 湯村温泉ではここ数年、倒産・廃業した旅館のリニューアルオープンが相次ぎました。平成24年の「湯快リゾート 三好屋」を皮切りに、平成25年に「湧泉の湯 ゆあむ」と「湯村温泉 魚と屋」、令和3年に「湯村温泉 とみや」、令和4年に「御宿コトブキ」、令和5年に「緑屋」がオープンしました。観光客も戻り始め、同時に雇用の場も増え活気が出てきました。

◆賃金格差の影響
 物価の値上がりが続く現在の状況などから、最低賃金アップは働く人にとっては大変喜ばしいことです。しかし零細な規模が多い新温泉町の事業所にとっては少しでも人件費を抑えたいのが本音です。また、事業拡大を考える事業所は最低賃金の低い鳥取県などで展開を考える可能性が高くなります。

◆制度の見直しを
 高規格道路の進展によって住む場所をどこにすべきか。現状では、賃金の高い兵庫県で働き、生活費や土地評価価格の安い鳥取県で住むのが賢いのかも知れません。
 県境一つで大きく違う最低賃金は、国が県単位で決めています。もっと、地域の実情をつかんだ制度の必要性を感じています。


新温泉町長 西村銀三

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